SHINKO NOIRE(黒醤油)

SHINKO NOIRE(シンコ・ノワール/黒醤油)

◆ SHINKO NOIRE(シンコ・ノワール)の世界観

シンコノワールは「麹の芳醇さ」と「スモーキーな奥行き」が特徴の黒醤油です。
そのニュアンスはワインに例えると、先月紹介した、SHINKO BLANCHE(白醤油)=白ワイン、このSHINKO NOIRE(黒醤油)=赤ワイン。
料理との相性も同じ考え方で、赤ワインが合う料理にはSHINKO NOIRE(黒醤油)を、白ワインが合う料理にはSHINKO BLANCHE(白醤油)を合わせると自然に調和します。
まずは普段の醤油と飲み比べてください。普通の醤油は「塩味を足す調味料程度・・・」にとどまりますが、SHINKO NOIREはそのまま口に含んでも美味しく、柔らかく、深みのある味わいを感じられます。


◆ 原料と醸造方法の違い

  • 原料: 白醤油は小麦を半分使用、黒醤油は大豆が主体。
  • 仕込み: 白醤油は密封樽で低温発酵 → フレッシュで凝縮した旨味。黒醤油は開放樽で発酵 → 酸化が進み熟成感と奥行き。

結果として、白醤油は明るく軽快な旨味を、黒醤油は熟成感のある深みを持つ味わいになります。


◆ フレンチでのSHINKO NOIRE(黒醤油)

フランス料理の世界では、赤ワインソースやポルト酒ソース、トリュフソースに黒醤油を隠し味として使う手法が古くから知られています。
白醤油が「色を変えずに料理の可能性を広げる」存在であるのに対し、黒醤油は「伝統的に西洋料理でも使われてきた旨味の源」。
和食に限らず、洋食でも無限の可能性を秘めた調味料です。


◆ ワインとの相性

SHINKO NOIRE(黒醤油)は、同じ生産者の赤ワイン「シャトー・クーテット」と驚くほどの調和を見せます。
両者に共通しているのは「旨味の奥行き」と「滑らかなタンニン」。
特にシャトー・クーテット・ドゥモワゼル(2025年9月に一緒にお送りする同ワイナリーの最上級ワイン)に使用されるメルローは果皮が厚く、旨味が凝縮されており、黒醤油の旨味と響き合います。
赤ワインの滑らかなタンニンと黒醤油の旨味が重なり合い、比類なきマリアージュを生み出します。


◆ おすすめ料理

魚介料理

  • 金目鯛の煮付け × SHINKO NOIRE × 赤ワイン
  • 秋刀魚の塩焼き:素のままならSHINKO BLANCHE、大根おろし添えならSHINKO NOIRE
  • 脂ののったブリ:刺身やブリカマにSHINKO NOIREを合わせ、赤ワインと共に

肉料理

  • 和牛の炙り、肉寿司:赤身肉をSHINKO NOIRE+わさびでシンプルに
  • 磯部焼き:海苔と醤油の香ばしさをダイレクトに楽しむ
  • BBQの赤身肉:最低限の塩胡椒で焼き、熱々のうちにSHINKO NOIREをかける

デザート

  • バニラアイスにSHINKO NOIREをひとたらし → キャラメルのような香ばしさが加わる

◆ なおかとのおすすめ最高のマリアージュ

SHINKO NOIREの魅力を最も贅沢に味わう組み合わせ──それが「キノコの炊き込みご飯 × 赤身肉 × シャトー・クーテット・ドゥモワゼル」です。

1. キノコの炊き込みご飯

出汁醤油ではなくSHINKO NOIREと上質なみりんで炊き込みます。
椎茸・エリンギ・舞茸など複数のキノコを合わせると、滋味深い香りと熟成感が重なり、ワインとの相性が一層際立ちます。

2. 赤身肉のシンプルな焼き方

脂より旨味の強い赤身肉を炭火で焼き、仕上げにSHINKO NOIREだけで味付け。
または、SHINKO NOIRE+わさびで肉寿司風に。余計な調味料を加えず、肉とSHINKO NOIREの旨味をダイレクトに楽しむのが最適です。

3. 添え物のキノコ

肉の付け合わせに、椎茸やエリンギを軽く焼き、SHINKO NOIREをたらしてフライパンで焦がす。
香ばしさが一層引き立ち、炊き込みご飯と赤身肉との一体感を高めます。

4. ワインとの調和

この組み合わせに(2025年9月にお送りした)ボルドーの赤ワイン「シャトー・クーテット・ドゥモワゼル」を合わせると、
シルキーなタンニンと熟した果実味がSHINKO NOIREのまろやかな旨味と重なり、極上のマリアージュが完成します。


◆ 結論

SHINKO NOIREは、
- 大豆主体・開放樽醸造による深みと熟成感
- そのまま飲めるほど柔らかく奥行きある味わい
- 赤ワイン(特にメルロー)との自然な調和
- 和食から洋食、デザートまで広がる可能性
を兼ね備えた唯一無二の黒醤油です。

特に「キノコの炊き込みご飯 × 赤身肉 × 赤ワイン」との組み合わせは、なおかとが提案する最高の楽しみ方。
良い食材をシンプルに調理し、SHINKO NOIREとワインの相乗効果を味わう──
これこそがSHINKO NOIREを最も贅沢に楽しむための究極のマリアージュです。

シャトー・クーテット ドゥモワゼル × SHINKO NOIRE

◆ ワインの概要

ボルドー・サンテミリオンに位置するシャトー・クーテットが手がける特別な赤ワイン。
メルローとカベルネ・フランを半々にブレンド。グラスに注ぐと控えめな香りながら、時間とともに奥深いミネラル感が現れ、余韻は非常に長い。
飲むたびに変化を見せながらも、本質は一切ブレない──まさに気品を備えたワインです。


◆ 卓越した土壌の力

このワインの最大の特徴は「石灰岩の岩盤土壌」。
わずか10cm掘ればすぐに岩盤が出るほどの立地で、湿度を一定に保つという特性があります。
乾燥期には保水力を発揮し、雨の多い時期には余分な水を逃がす──年中ブドウに最適な水分バランスを与えます。
その結果、果実に圧倒的なミネラル感が宿り、凝縮感のあるワインが生まれるのです。

さらに、このドゥモワゼルには特別な2区画から収穫されたブドウのみが使用されています。先月(2025年8月に)お送りしたスタンダードのシャトー・クーテットと飲み比べると、土壌の違いがはっきりと感じられるでしょう。


◆ 特別なメルロー

このワインに用いられるメルローは「馬の赤い尻尾(レッド・テイル)」と呼ばれる特別な品種。
実際に枝が赤く染まり、果皮は通常のメルローよりも厚いのが特徴です。
病気に強く、実は小ぶりで果汁は少ないものの、その分凝縮感に優れ、野生的なニュアンスを与えます。
遺伝子的にも通常のメルローとは異なる可能性?があり、唯一無二の存在です。


◆ 最上級ワイン「ドゥモワゼル」 歴史と由来

ある日、地下を掘っていた際に「1750年±10年」と鑑定されたワインボトルが発見されました。
当時は結婚式など特別な機会にのみ瓶詰めされ、ガラス栓で封をされていた貴重なもの。現存する最古のワインボトルのひとつです。
この奇跡的な発見を再現しようと造られたのが「ドゥモワゼル」。
当時と同じ方法で、馬で畑を耕し、木製タンクで手作業で醸造、ボトルも職人の手吹き。手吹きボトルは年間わずか300本のみと極めて少量生産のため輸入はされていません。その希少な300本に入りきらなかった同じワインが通常ボトルに詰められ、今回ご紹介できる運びとなりました。まさに特別な機会にのみ出会える希少ワインです。


◆ 香りと味わい(なおかとコメント)

グラスに注いですぐは穏やかですが、5分後には果実の濃厚な香りが立ち上がります。
プルーン、黒イチゴ、イチジクの果実香に、黒トリュフやポルチーニのようなキノコのニュアンス。
口当たりは滑らかで、濃縮感は強すぎず、豊かなボディと長い余韻を持ちます。
最後に現れるシルキーなタンニンが全体をまとめ、高級ボルドーらしい気品を漂わせます。

例えるなら「代々続く名家のお嬢様」。
王族か宮家の血を引くような凛とした気品、完璧な所作、そして時折見せる微笑みのような親しみやすさ。
香りの変化に触れるたび、新たな表情を見せてくれる存在です。
その奥深さと安心感は、まさに唯一無二の体験と言えるでしょう。


◆ SHINKO NOIRE(黒醤油)とのマリアージュ

このワインが持つミネラル感・果実味・滑らかなタンニンは、SHINKO NOIREの熟成感・旨味・柔らかな口当たりと響き合います。
特におすすめなのは以下の組み合わせです。

  • 魚料理: 金目鯛の煮付け、脂の乗ったブリの刺身やブリカマ × SHINKO NOIRE
  • 肉料理: 和牛の炙りや肉寿司をSHINKO NOIRE+わさびでシンプルに
  • ご飯物: キノコの炊き込みご飯と赤身肉の炭火焼き × SHINKO NOIRE(なおかとの最高のマリアージュ)

ワインのシルキーなタンニンと、SHINKO NOIREの旨味の立ち上がりが重なり合い、素材の味を最大限に引き立てます。
濃厚でありながら軽やか、重厚でありながら優雅──これがシャトー・クーテット・ドゥモワゼルとSHINKO NOIREの共鳴です。


◆ 結論

シャトー・クーテット・ドゥモワゼルは、歴史と土壌に支えられた奇跡のワイン。
特別なメルローと石灰岩土壌が生むミネラル感、そして滑らかなタンニンが、SHINKO NOIREの旨味と最高の調和を見せます。
シンプルに調理した魚介や赤身肉、キノコ料理と共に楽しむことで、醤油とワインが織りなす究極のマリアージュを体感できます。